POD HD
末原名人のPOD HD音作り塾 Vol.12 〜 ロバート・フリップのトーンを再現
POD HDに搭載された革新的なHDアンプ・モデルは、チューブ・アンプ特有のフィーリングや挙動、サウンドを実現しており、ピッキングなどの演奏のニュアンスやボリュームに対する抜群の反応により、プロフェッショナルなギタリストからも非常に高い評価を獲得しています。このブログ連載では、ロックの歴史を彩るギター・サウンドを知り尽くした末原名人が毎月、名盤に収められた楽曲を題材にしながら、POD HDの音作りを解説! オーディオ・サンプルでトーンを確認することも、トーンのファイルをダウンロードして使うことも可能です。
by 末原 “名人” 康志
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今回はキング・クリムゾンの『クリムゾン・キングの宮殿』(1969年) におけるロバート・フリップのサウンドに挑戦だ。このデビュー・アルバムは、ビートルズの『アビイ・ロード』を抜いてチャートのトップになったエピソードも有名。今回取り上げなかった曲も「風に語りて」など全てが名曲!! ギターサウンドはファズを要にした個性的な音色だ。それなりの解釈で仕上げてみた。またトーン3は、これまた秀作の『太陽と戦慄』からあの有名なイントロを♪ 今回も使用ギターはJTV-69で、もちろんレスポールをベースとしたLesterモデル♪
トーン1:「21世紀のスキッツォイド・マン」キング・クリムゾン
Blue Comp -> Facial Fuzz -> Hiway 100 -> Reverb (Chamber): Mic = 67 Condenser; Variax = LESTER sw5 (1958 Les Paul Standard/front)
2:28秒からのギターフレーズ。この永遠に伸びるかのような音はファズと、前がけしたコンプで再現した。
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トーン2:「エピタフ」キング・クリムゾン
Blue Comp -> Facial Fuzz -> Hiway 100 -> Reverb (Cave): Mic = 67 Condenser; Variax = Lester sw5 (1958 Les Paul Standard/front)
このイントロのギタープレイに涙した人も多いだろう。トーン1との違いはFacial Fuzzのゲインとリバーブ。ギター本体のトーンは0になっている。
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トーン3:「太陽と戦慄パート2」キング・クリムゾン
Line 6Elektnik(AMP) Mic=87 Condenser: Variax = LESTER sw1 (1958 Les Paul Standard/rear)
このセッティング、決して手抜きなどではなく (笑)、このアンプを選びゲイン、トーン、E.R. (初期反射 = マイクのエアー感) を少しいじっていたら、この音になってしまったのだ! オリジナルと同様のリバーブ無しのサウンドも強烈!! ギター本体のボリュームは7~8。ちなみにこのコードリフのボイシングだが、コードネームで言うとただのGm7。これを6弦=3f、5弦=1f、3弦=3f、2弦=3fで押さえると、この何とも不思議な響きになるのだ (押さえにくいけどね~)。
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デモ・サウンド
【POD HD用パッチのダウンロードについて】
このブログに掲載されているトーンは CustomTone からダウンロードして、お手元のPOD HDで使用できます。各トーン・ファイルは以下のリンク先で [Get Tone] ボタンをクリックするとコンピューターへダウンロードできます (Line6アカウントへのサインインが必要です。アカウントをお持ちでない場合は、ホームページ上部の「新規アカウント作成」をクリックしてくださ い)。そのトーンをPOD HD Editソフトウェアに読み込みましょう。詳しくは 製品マニュアル をご覧ください。
Tone 1: FRIPP 21th centu
Tone 2: FRIPP epitaph
Tone 3: FRIPP larks part
注: この原稿はPOD HDのデスクトップ版をもとに作成されていますが、トーン・ファイルはPOD HD500やPOD HD Proでも使用できます。
著者プロフィール: 末原 康志 (すえはら やすし)
セッション・ギタリストとして数々のアーティスト、シンガーのレコーディング、ライブにギタリスト、アレンジャーとして参加。末原名人の愛称で知られる。近年ではCHEMISTRYとのコラボレーションを始め、SCOOP ON SOMEBODY、長渕剛、河村隆一、渡辺美里、石井竜也、SMAP等の作品に携わる傍ら、4枚のソロ・アルバムと2枚のバンド・アルバムを発表している。
sueharayasushi.com/
*各製品名は各社が所有する商標であり、Line 6との関連や協力関係はありません。他社の商標は、Line 6がサウンド・モデルの開発において研究したトーンとサウンドを識別する目的でのみ使用されています。
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