アーティスト

Helix User Interview
磯貝一樹 × Helix Floor

“今の音楽はアンプ実機の音と混ざりにくい
Helixを使うことで、デジタル環境の中でギターらしさを表現できるんです”

ジャズをベースにした美しいフレージングと味わい深いタッチで聴く者を引き付け、トップアーティスト達からもサポート依頼が絶えないギタリストの磯貝一樹氏。もともとLine 6製品のファンで、現在はHelix Floorを愛用しているという。今回、磯貝氏にHelix Floorの魅力や具体的な使い方を語ってもらった。
※インタビュー中はHelix FloorをHelixと表記

本記事で紹介している製品:Helix Floor


小音量しか出せない環境でも
Helixがあればストレスなく自分の演奏ができます

──磯貝さんがHelixを使い始めたきっかけを教えてください。
  僕は以前からM9 Stompbox ModelerやHX Effectsを使っていて、もともとLine 6製品のファンだったんです。それと、僕は海外の教会で演奏するようなゴスペル系のギタリストが大好きで動画をよく見るんですが、彼らはHelix/HXファミリー製品を使っていることが多いんですよ。そんな時に、Helixのフラッグシップの凄いモデルがあるということを知って、すぐにHelixを買いました。

──磯貝さんはペダルボードも所有していますが、Helixとはどのように使い分けているのですか?
 サポートする現場の環境によって使い分けています。いろいろなアーティストさんのサポートをする中で、最近はアンプを使えない現場や、アンプは使えるけど音量をあまり出せない現場が増えてきているんです。そうしたところでは、アンプ・モデルを搭載しているHelixを使いますね。アンプの実機を使える場面では、ペダルボードを使う感じです。ただ、ギタリストが出す音量ってやっぱりかなり大きいんですね。Helixを使えば、ボーカルのマイクにギターの音がかぶることを気にせずに、小さな音量でも自分のプレイができるので、そこがHelixの良いところだと思います。そのおかげでボーカリストやエンジニアさんから評判が良いだけでなく、自分自身のストレスも無くなりました。大きな会場での音の回り込みを気にしなくていいですし、イヤモニを使えばどこに行っても全く同じ音、同じ環境で演奏できるので、本当に助かっています。


狙った音に合わせてアンプを切り替えるといった
実機にはできないことが、Helixならできます

──実際に、Helixをどのように使っているのか教えてください。
 僕は、クリーン/クランチ・サウンドとディストーション・サウンドを作るために、Helixのアンプ・モデルを切り替えるという使い方をしています。クリーン/クランチでは、イギリスのコンボ・アンプをモデルにしたEssex A30というアンプ・モデルを使うことが多いですね。Essex A30の粘りのある歪み感が好きで、これを強く弾くと少し歪んでクランチになる、弱く弾くとクリーンになるくらいの設定にしています。そしてディストーション・サウンドを使う時には、Brit Plexi Brtというアンプ・モデルを使っています。普通はディストーション・サウンドが欲しい時にはコンパクト・ペダルを使いますよね? でも僕はコンパクト・ペダルには出せないアンプらしいディストーション・サウンドを使いたいので、Helixでアンプ・モデルを切り替えています。現実的には実機アンプを切り替えるのは難しいと思うのですが、Helixならそれができるし、レイテンシーも感じません。そこがすごく気に入っていますね。

──空間系はどのように使っていますか?
 基本的に、クリーンには常にスプリング・リバーブをかけています。あとはディレイも使いますが、ディレイを入れる時にはそれに合わせてリバーブもホールやプレートに変えたり、トレモロを加えたりして、その時に合わせた残響を作っています。最近のアーティストさんの曲は全部BPMも決まっているので、空間系はそれに合わせた設定にしておけば、タップテンポで合わせる必要もありません。


Helix本体のエクスプレッション・ペダルはボリュームペダルとして使用し、Mission Engineering EP1-L6はWahペダルとして活用。また、最近はディレイのMixやフィードバックのコントロールにも割り当てている。


──お気に入りの使い方を教えてください。
 スナップショット機能ですね。1曲ごとに音色が変わる場合や、1曲の中でもアンプやエフェクトのパラメーターを細かく調整して使いたい時に便利です。例えば、同じアンプを使っているんだけど、ソロの時だけ少しゲインとトレブルが欲しいとか、この部分だけディレイのフィードバックを長くしたいとか、そうした細かい変更に対応できます。もっと大きく音色を変えたい場合はプリセットを変えればいいだけですし、本当に使いやすいですね。


スナップショットでアンプ(Essex A30 → Brit Plexi Brt)を切り替えると同時に、アンプのパラメーター(Mid、Ch Vol)、エフェクト(リバーブ、ディレイ)も切り替えている。


Helixは進化しながらどんどん新しい音色を提供してくれる
僕はこれからもHelixと一緒に旅をしていきます

──改めて、Helixを使う理由を教えてください。
 僕がサポートしているような今の音楽では、昔のロック・バンドでは使わないようなシーケンスが同期していたりします。そうした音楽にアンプの実機を使うと、トラックとのミックス具合がかけ離れてしまうんですね。デジタルで作っている音楽には、やっぱりデジタルの機材が合うんです。ただ、デジタルの機材といっても無機質なわけではなく、Helixはアメリカの真空管アンプのゲインが上がっているようなギターらしい音を出すことができます。デジタルの音楽に混ざっても、良いバランスを保ちながらギターらしさを表現することができるんですね。それこそ、僕がHelixを使う理由です。あとは頑丈だし、見た目もかっこいい(笑)。

──ありがとうございます。
 僕はこれからもジャンルレスな音楽を作り続けていくつもりです。その中で、人間は進化していくし、機材も進化していきます。Helixは一度手に入れればどんどんアップデートしていって、新しい音色を提供してくれる。これ1台あればどんな現場でも対応できます。僕は、これからもHelixと一緒に旅をしていきます。



【Helix Floorの主な特徴】
Helixファミリーのフラッグシップ・モデルとなるアンプ/エフェクト・プロセッサー。HX® モデリングにより、リアルなサウンドはもちろん、アナログ・アンプ/エフェクトのフィーリングまで実現している。扱いやすさ、頑丈さ、拡張性の部分でも、最高峰と呼ぶに相応しいモデルだ。

  • パワフルなデュアルDSPパワーによる「HXモデリング・エンジン」
  • 800×480ピクセル/36.2インチの大型LCDディスプレイ
  • 72×アンプ/37×キャビネット/36×マイク/194 ×エフェクト
  • キャパシティブセンシティブ・フットスイッチ-タッチで選択、ホールドでアサイン、押して確定
  • 最大3×エクスプレッション・ペダル、CV/Expressionアウト、外部アンプ切替え、高度なMIDIコントロール
  • サイズ:56.0×30.1×9.1cm
  • 重量:約 6.7kg


【磯貝一樹プロフィール】

大分県出身のギタリスト。
NewJeans、Creepy Nuts、Def Tech、Nao Yoshioka、SixTONESなど、さまざまなアーティストのサポートやレコーディングに参加。自身のソロ活動にも積極的に取り組み、2019年には世界最大の楽器見本市「NAMM SHOW」でのデモ演奏をきっかけに海外進出。ライブ活動に加え、国内外のアーティストへの楽曲提供も行っている。また、SNSでの動画が高く評価され、Spotifyの月間リスナーは50万人を超えるなど、オリジナル楽曲も高い支持を得ている。2022年からは、ヒップホップ・ジャズバンドSANABAGUN.のメンバーとしても活動中。

Spotify:https://open.spotify.com/artist/0SIrNPNAXLUyzyvZqWZw4K?si=NF01_e79TWeP3u4qv
Instagram:http://Instagram.com/KAZUKI_ISOGAI/
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取材・文:井戸沼尚也
写真:星野俊
動画撮影・編集:熊谷和樹
録音:嵩井翔平


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