Variax Talk
阿部 学のVariax Talk #14: 様々な環境でJames Tyler Variaxを使用してみて
以前のコラムでも触れましたが、オリジナルVariaxの時代を含めて、最近でも「やはりPODが無いと使えないんですか?」と聞かれることが多々あります。もちろんそんなことはなく、内蔵バッテリーで駆動することで通常のギターと全く同様に使用することができます。意外に思われるかもしれませんが、私自身もJames Tyler Variaxギターとシールド、チューナー、コンパクト・エフェクター1台だけを持って出かけることも多いんです。この場合は、スタジオにあるアンプに歪みもののコンパクト・エフェクターを繋いで使うことになりますが (時にはアンプ直もやります)、これだけでも十分にJTVギターの魅力を味わえます。
実は、こうしたシンプルな環境の方が、JTVがより威力を発揮すると言えるかもしれません。普通のギターをアンプ直で使っても、そのギターの音しかしませんよね? それは当たり前ですが、JTVの場合はいろいろなギターはもちろん、アコースティック・ギターや12弦、シタールまで幅広い楽器を使えるので、このシンプルな環境でも様々なジャンルに対応できます。基本となるトーンはシングルコイル・ピックアップという人でも、たまにハムバッキングで弾きたいことがありますよね? こうした変更は、ギターそのものの仕様でもある程度は対応できますが、JTVの場合は、違う構造のギターでしか実現できないトーンにも対応できるのが魅力です。
またシングルコイルの場合、「ジー」というノイズも付き物ですが、それもJTVでは消えてしまいます。これは私が実際に経験した現場の話ですが、その環境ではノイズがひどく、特にシングルコイルでは弾くのが無理なレベルになっており、いつも通りの演奏が難しい状況でした。そこでJTVでVariaxモードのモデルを使用すると、ノイズが面白いほど消えてくれました。特にVariaxケーブルで POD HD500 へデジタル接続した場合は、演奏していないときのノイズが無音と言えるほどの状態になり、ノイズのストレスも解消します。環境を選ばないという意味でも万能ギターと言えるでしょう。
最近、ある企画でカバー・バンドのみのイベントに出演したのですが、そこでB’zのカバーを演奏する機会があったので、JTV-69-USを使ってオリジナルに忠実なサウンドにチャレンジしてみました。楽曲を聞いてみると、2ハムバッキングのギターを使い、ディストーションのリズム・ギターはリア、クリーン・カッティングはフロント、アルペジオはフロント&リア、ソロはフロントとリアを使い分けるという組み合わせが多いようです。基本的にはLesterモデルを使いましたが、曲によってはSpankを、また細かいニュアンスを再現しつつ使い分けるためにマグネティック・ピックアップをすることで、ほとんどの音色をカバーできました。James Tyler Variaxを使っていなかったら、ここまで幅広い音色を再現することは不可能だったと思います。リハーサルのときには、他のメンバーも「原曲と全く同じ音だ!」と驚いていました。
著者プロフィール: 阿部 学 (あべ まなぶ)
13歳でギターを始め、バンド活動。自己のバンド活動後、7弦ギタリストISAOやベーシストIkuoらと六本木ピットインでのセッション活動や、Line 6製品等のプロダクト・スペシャリストを経て、女性ユニットZweiのサポート・ギタリスト、世界的規模のテーマパークでのショー出演、『バトルギア4』や『グランツーリスモ TV』のゲーム・ミュージックにも参加。
ソロ・アルバム 『Memories』もリリースしている。現在は元flow-warの及崎森平らと“NumberClub”、メロディック・パンク・バンド“叫人Factory”、若手超絶ドラマー大菊勉とのセッション・ユニット“Power of Duo”にて活動するほか、様々なライブやレコーディング、ギター・レッスンに精力的に活動中。
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