Variax Talk

阿部 学のVariax Talk #13: マイJTV-69 & JTV-69-US

2013.01.31

これまでずっとJames Tyler Variax JTV-69のStandardモデル (ブラック) を使用してきましたが、先日 JTV-69-US を購入しました。このところ店頭デモ等やライブではUS Customシリーズを使用することもありましたが、あれはメーカーから借りていたデモ機。そして今回、ついに「マイUS Custom」を手に入れました! ボディカラーは、これまでこだわって来たブルーにしようかとも思いましたが、ここはやはりUS Customにしか展開していない色にしようと、インカシルバーを選択しました。これがなかなか渋いんです。そして指板はローズ。

Manabu_Abe_Live_JTVUS

もちろん価格は倍以上なので当然ではありますが、モデリング部分の機能は全く同じでも、ギター本体はStandardとUS Customの違いは大きいですね。その違いは 以前のコラム でも紹介しましたが、ギタリストなら手に取った瞬間に「感触」の違いが分かると思います。

色やパーツ以外に、外観上で大きく違うのがネックの材質です。これは材の違いということではなく、クオリテイ面での話です。これまでも仕事柄、James Tyler VariaxのStandard、US Customシリーズの様々な個体を見る機会がありましたが、US Customはクォーターソン (いわゆる柾目取り) メープルのネックを採用しており、この木目が一本一本違うので、それを見ているだけで面白いのです。いかにも柾目取りというようなものや、中にはうっすらとトラ目が出ているものまであります。私のUS Customもそうで、濃い目の色の中にトラ目がうっすらと…そして仕上げも優れています。このサテンフィニッシュの触り心地は、US Customならではのものです。

また、生鳴りの音もかなり違います。Standardモデルを初めて弾いたときにも仕上がりの良さに驚きましたが、こちらはさらにレベルが上。個人的にも愛用してきたJames Tyler Guitarのカスタムギターと同レベルと言えるでしょう。そうしたカスタムギターはアコースティックな生鳴りによる「鈴鳴りのような澄んだ高音」が特徴だと個人的には思っています。それが、このJTV US Customにもあるのです。部屋で弾いていると、アンプに繋いでいなくても楽しいギターです。以前のVariaxシリーズと比較すると信じられないような進化ですよね。まさか、この「ずっと触っていたくなるような感覚」を味わえるようになるとは。

ということで、このUS Customはこれからバリバリ使っていきたいですね。この原稿を書いている数日後にはカバー・ライブがあるので、まずはそこで存分に実力を発揮してもらおうと思います。

既にJames Tyler VariaxのStandardモデルを試奏された方も、そうでない方も、ぜひこのUS Customモデルにも触れてみてください。この値段の価値はしっかりありますし、「とにかく質の良いギターを」と思っている方にはピッタリですよ。

イベント情報:
2/11 (祝)、ミュージックランドKEY心斎橋店にて、阿部学さんをゲストに迎えた「James Tyler Variaxギター 完全網羅クリニック」が開催されます。JTVギター単体の魅力からPOD HD500やDTアンプとの組み合わせまでを詳解。

著者プロフィール: 阿部 学 (あべ まなぶ)
13歳でギターを始め、バンド活動。自己のバンド活動後、7弦ギタリストISAOやベーシストIkuoらと六本木ピットインでのセッション活動や、Line 6製品等のプロダクト・スペシャリストを経て、女性ユニットZweiのサポート・ギタリスト、世界的規模のテーマパークでのショー出演、『バトルギア4』や『グランツーリスモ TV』のゲーム・ミュージックにも参加。

ソロ・アルバム 『Memories』もリリースしている。現在は元flow-warの及崎森平らと“NumberClub”、メロディック・パンク・バンド“叫人Factory”、若手超絶ドラマー大菊勉とのセッション・ユニット“Power of Duo”にて活動するほか、様々なライブやレコーディング、ギター・レッスンに精力的に活動中。

blog.livedoor.jp/manabu_eternity/

abe_memories
『memories』阿部 学

*各製品名は各社が所有する商標であり、Line 6との関連や協力関係はありません。他社の商標は、Line 6がサウンド・モデルの開発において研究したトーンとサウンドを識別する目的でのみ使用されています。

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