Variax

魅力的なギターを作り上げるジェームス・タイラーの個性と神話

2010.06.07

ジェームス・タイラーの座右の銘は、「そんなことは、関係ないでしょう」。NAMMのブースに歩み寄り「どうしてTylerのギター はそんなに高価なんだ?」と尋ねた人は、そう言われます。ジムのブティック・ビジネスにおいては、それで全く問題ありません。でも私はここでカーテンを開 き、彼のギターがそれほど特別なものである理由の一部と、我々が彼をパートナーに選んだ理由を紹介しましょう。

ジェームス・タイラーとは?

まずはジェームスの歴史を、彼の Webサイト で読んでみてください。

ここでは、進化がテーマであることが分かるでしょう。そのテーマは、私が彼と共に働いた7年間に、また23年に及ぶ友人関係において経験してきたこ とでもあります。“プレイヤーはポピュラーなトーンの数々を得るため、エレクトロニクスを追加して、ピックアップとハードウェアの“完璧な”組み合わせを 望んできました” という件は、彼の歴史を見事に象徴しています。ジェームス・タイラーは常にバリアと標準的なギターの限界を打ち破り、新しく、異なった、しかし非常に有用 で魅力的なトーンを作り出すことを継続的に追求してきました。

ピックアップが証明

彼のトーンに対する追求の逸話として、これまでギターに使ってきたピックアップの数々を例に挙げてみましょう。以下に紹介するのは、彼が自らのギ ターに使ってきたピックアップです(これは完全なリストではなく、時折作られたスペシャルオーダーのピックアップは含まれません)。Seymour Duncanピックアップ (その多くはジムの仕様とニーズに合わせられています)、ジムの仕様に合わせて巻かれたAnderson製パーツをジムがアッセンブル (ハムを回避するためキャンセリング・コイルをギターの空洞へ設置)、Lindy Fralin、Suhr、DiMarzio、2007年にはTONEでの経験を生かして独自のピックアップのワインディングを開始し、そこから30バリ エーション以上のJames Tyler Pickupを販売。幅広いトーンを生み出す努力は、独自のピックアップによっても証明されます。

ここでは詳しくは触れませんが、サイケデリックでクレイジーなフィニッシュのマムヨや、誰もがそれと知らずに耳としているトーンを生み出す、ミッ ド・ブースト/プリアンプを備えたリード/リズム回路なども見逃せません(最も有名な例は、デヴィッド・ウィリアムスがジムによるギターを演奏した、マイ ケル・ジャクソンの「ビリー・ジーン」におけるクリーンな“チュカ”ギターとソロ)。

魅力的なイノベーション

我々は世界中でパートナーを探した結果、James Tylerが最適だという結論に達しました。Line 6は新しく、インスピレーションを与えるようなトーンをプレイヤーへ提供する方法を常に探しています。ジムは非常に進歩的な考えを持っており、また自身の システムでもLine 6製品を使っています(そう、ジム本人もゴキゲンなギタリストであり、それも彼が素晴らしいサウンドを生み出せる理由のひとつです)。彼は、数々のポピュ ラーなトーンを生み出すギターとエレクトロニクスの完璧なパッケージを作る、革新的なギター・ビルダーです。彼にとって、これは自然な歩みであり、素晴ら しいパートナーシップが誕生したのです。

細かい部分の紹介

前回のブログ・ポスト で述べたように、ブリッジからチューナー、ピックアップ、さらにはVariaxテクノロジーの変更の陰にある理由まで、ギターのあらゆる面を細部まで紹介していきます。

質問は Line6.comのJames Tyler Variaxフォーラム へポストしてください。

では、次回をお楽しみに。

リッチ

リッチ・レンケン – Line 6におけるギター・ビルダー/顧客の代弁者にして楽器業界で23年の経験を持つベテランです。ギグを行うベーシスト及びオーディオ・エンジニアであり、多数の有名アーティストのライブ及びスタジオ・サウンドのミックスを行ってきました。

(このポストはLine 6のプロダクト・マネージャー、リッチ・レンケンが書いた英語ブログを翻訳したものです)

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