Helixによって得られる即時的満足感

Line 6は、2015年に初のHelix製品となるHelix Floorを発売しました。現在HelixおよびHX®ファミリー製品には8種類のフォーマットが存在し、これまでに多くのカラー・オプションも取り揃え、世界中のステージやスタジオでペダル・ボードに彩りを添えています。

10年前にHelixが登場した際のファームウェアVer 1.0では、46種類のアンプ、30種類のキャビ、76種類のエフェクト・モデルが搭載されていました。その後19回にもおよぶファームウェア・アップデートを経て、最新のバージョン3.80では103種類のアンプ、41種類のキャビ、241種類のエフェクト搭載となりました。2015年当初にHelixを使い始めたユーザーの方であっても、なんと新たに57種類のアンプ、11種類のキャビ、そして165種類のエフェクトが選択肢として増えたことになります。しかもそれら追加分は全て無償提供されているのです! 言うまでもなく、ワークフローをより簡素化し、コントロール性を高め、音作りをさらに向上させる数多くの新機能も追加されてきました。

Helix誕生10周年を迎えるにあたり、Helixを開発するに至った背景と、のちに追加された機能がなぜ採用されることになったのかについて、いくつか具体的にご紹介したいと思います。この動画では、エリック・クラインがAmpボタンとFavorites(フェイバリット=お気に入り登録)機能ついて語っています。動画の代わりに、以下のスクリプトをお読みいただいても構いません。

皆さんこんにちは。Line 6でチーフ・プロダクト・デザイン・アーキテクトを務めるエリック・クラインです。私たちは、「瞬時に得られる満足感(Instant gratification)」にこだわっていて、それを実現するための方法はいくつか存在します。製品を目の前にすればすぐに使い方が分かるような親しみやすさもあれば、製品の使い方さえ覚えてしまえば、思いつくまま素早くやりたいことを形にできること重視な場合もあるでしょう。

残念ながらこの両方を同時に実現することは非常に困難なため、ほんの少し手間にはなるかもしれませんが、折衷案としてパッケージに同梱されるチートシートを活用してもらうことを選択しました。そして基本となるコンセプトさえ理解すれば、考えるのとほぼ同時に操作ができるようになります。

その具体例として今すぐ頭に思い浮かぶ機能がふたつあります。そのひとつはAmpボタンです。このボタンは一見何の変哲もないアンプ専用のボタンと思われるかもしれませんが、これは元々HD500Xに専用のトーン・スタック・ノブがあったことに由来しています。

Helixでは、「ちょっと待て、これらのトーン・スタック・ノブを持たないアンプも沢山あるから、その場合はちょっと違うよね」ということに気がつきました。その答えが、専用のトーン・スタック・ノブを持つ代わりに、ユーザーが素早くアンプにアクセスできるようなショートカットが必要だというものでした。

どんな画面が表示されている状態でも、このAmpボタンを押せばプリセットにアサインされているアンプのトーン・スタック・ノブに瞬時にジャンプできます。複数のアンプやプリアンプがある場合でも、このボタンを繰り返し押すだけでアンプ・モデルを順に切り替え表示することができます。

もうひとつの便利機能は「Favorites(フェイバリット)」です。例えば、現在搭載している100以上のアンプ・モデルのリストからわざわざ時間をかけて探す必要はなく、アンプを5~10種類、好みの設定に調整してフェイバリットとして登録し、さらにお気に入りのいくつかのディストーションやディレイ、リバーブをあらかじめ好きなように設定しておけば、それらをすぐにフットスイッチにアサインすることができます。

ノブを回してアンプとキャビを追加し、その前段にディストーション、ディレイ、リバーブを加えるだけです。これで思い通りのプリセットを瞬時に作成できます。もしそのディレイがフィットしなくても、いくつかのディレイを登録しておけば、ダイヤルひとつ回すだけで、モデルリストを開かずにお気に入りのディレイを見つけることができます。この機能は私たちにとっても非常に重要性の高いものでした。

Helixが誕生してからもうすぐ10年。10年とは長い年月です。その間多くの新機能が追加されました。Ver 1.0以降、私たちは多くの議論を重ねて必要だと思うものを追加してきました。そして、どうすればもっと簡単に、スマートにできるか、そしてもっと制作のプロセスを楽しくできるか?等、今でも改良できる点がないか日々検証を続けています。

音楽をプレイするプロセスからテクノロジーの要素をいかに排除するか?私たちは非常に複雑でパワフルな製品を作っていますが、テクノロジーを気にすることなく、プレイそのものを楽しむことができれば、それが最も大事なことです。

エリック・クラインは、Yamaha Guitar Groupのチーフ・プロダクト・デザイン・アーキテクトであり、“Digital Igloo”というハンドルネームではギアマニアが集まるいくつかのフォーラムで荒らし行為も楽しんでいます。うまく頼めば、彼の2匹の愛犬、ビル&テッドとパドルズの9,000枚にも及ぶ写真を見せてくれることでしょう。



HX One開発秘話

モデラーのサウンドの50%以上は再生システムによって決まるという事実

digital image of eyes and head with wavelengths

Helixでエクストリーム・メタルからアンビエント・サウンドまで生み出すデヴィン・タウンゼンド