Helix Expert Report

MUSIC LAND KEY京都店 角本匡進【米国本社研修課程修了】

※本記事は2019年10月29日時点 京都店在籍時のもの、2021年3月より同心斎橋店に異動

「その圧倒的な使い勝手の良さから、自分自身もHXファミリーを愛用しています」

2019.10.29

京都のストリートカルチャーの発信地として知られる“詩の小路”ビルの3階、4階に店を構えるMUSIC LAND KEY京都店。ビギナー向けのエントリーモデルから高価なハイエンドモデルまで、厳選した品揃えに定評がある。同店に在籍しているHelix Expertが角本匡進さん。HR/HM系の音作りに精通する一方で、スタジオ・ミュージシャンやサポート・ギタリストの音作りにも詳しい、はつらつとした若きエキスパートだ。



【店舗情報】
〒604-8035
京都府京都市中京区新京極通り三条下る桜之町407-1 新京極 詩の小路ビル3F/4F
WEB: https://www.musicland.co.jp/store/kyoto/
TEL: 075-254-7780


ライブ中の微調整も楽、それが決め手です

──角本さんはセッション・ギタリストが好みだとか?
はい、ギターを始めた高校の頃からハードなサウンドが好きなんですけど、大学生の頃に松原正樹さん、鈴木健治さんのようなギタリストが好きになりまして、プレイはもちろん、アンプやペダルもさまざま買ってその音作りを研究しました。僕は基本的にはコンパクト・ペダルが好きなんですが、トラブルも多数経験する中で実機の良さと難しさを学びました。

──現在はHX Effectsを愛用されているそうですね。
はい、「Helix / HXファミリー製品は、使い方に合わせて選べて、操作も簡単ですよ」と接客の時に伝えているのですが、自分自身の使い方を考えた時に、コンパクトも好きだしアンプも好き、でもボードを簡略化したいし、トラブルも無くしたい。候補をいくつか絞った中で、ライブでの圧倒的な使い勝手の良さから、HelixではないんですがHX Effectsを選びました。Helixファミリー製品全般に言えることだと思うんですけど、他製品なら深い階層に入ってパラメータを調整しなければいけないような場面でも、Helixなら簡単に調整ができますし、ライブ中の微調整も楽にできます。そういった点が決め手となって、自分はHX Effectsを核としたボードを組んでいまして、実例としてそのボードを売り場に展示しています(※上のボード画像がそれ)。

ペダルを買ったことがない人がいきなりHelixを買うケースも

──Helixについていろいろと情報を調べたうえで来店される方が多いのでしょうか?
もともとPODを長年使ってきた人が、「Helixはどうなんですか? 違うんですか?」と興味を持って来店される方が多いですね。「全然違いますよ、まずは弾いてみてください」と。皆さん、果たして買い換えるまでの価値があるのか?が気になるようです。まずプリセットの音を体感していただきます。もう、そこでグッとくるんですね(笑)。それから詳しく好みの音や使い方を伺って、好みの音に調整していくと、サウンドの素晴らしさ、操作の簡単さに驚いて、次第にHelixのファンになってくれます。
POD経験アリのベテランだけではなく、ビギナー、それもペダルを買ったことがない方がいきなりHelixを購入するということもあります。ペダルをひとつずつ買っていくと結局同じかそれ以上の金額になりますし、トラブルも怖い。悩んでいるなら解決しましょうということで、実機をまったく知らない人が購入されるケースも出てきました。

──Helix Expertになって改めて製品に関して気づいたことはありますか?
Helixに関しては知っていたつもりでしたが、やはり改めて実感したことはいろいろとあります。例えば、ハンズフリー・ペダルエディット・モードはめちゃくちゃ便利ですね。ライブ中心の人にはとても有意義で、画期的だと思います。
それから、プリセットの切り替え時にタイムラグがほとんどないというのもHelixの特長ですね。もちろん、スナップショット機能の素晴らしさは言わずもがなですが、普通にプリセットを切り替えるのも驚くほど自然なんです。

ふたつのキャビネット・モデルを使うことで、低音とギラッとした成分をミックス

──角本さんのオリジナル・プリセットを紹介してください。
コンセプトとしては、どんな曲にも使いやすいベーシック・サウンドで、エフェクトも定番モデルしか使わずに良い音を出すということです。
まずアンプ・モデルを置いてからエフェクト・モデルを置いていきます。アンプ・モデルは「Cali Rectifier」を、そのあとのキャビネット・モデルは「4×12 Uber V30」を選んでいます。これは低音がしっかり出るので個人的には大好きなキャビネット・モデルです。ただ、これだけだと多少ブーミーなので、「2×12 Match H30」を並列で置いて、ほんのり足すことでギラッとさせました。さらにもう少し音を引き締めるために「Scream 808」のトーンを上げ目にしてブーストします。リバーブは、僕はスプリングが好きなので、レガシーの定番「’63 Spring」をミックス少なめでかけます。コーラスは「Trinity Chorus」で、ギターのボリュームを下げた時や、クリーンにしたい時に使います。最後に味付けとして、「2×12 Match H30」の方にだけショート・ディレイを加えているのもポイントです。なお、エフェクト・ブロックをオン/オフする形で、ここではスナップショットは使っていません。

【オリジナル・プリセット】


──このプリセットなら、音楽性を限定せずに使えそうですね。
そうですね、極端にハードな曲でなければだいたい使えるかと思います。もちろん、Helix Expertとしてもっと違った音作りも提案できますし、皆さんの音作りの悩みをHelixで解決できると思いますので、体験しに来てほしいですね。

──2019年夏に参加いただいたLine 6 米国本社研修で得たものとは?
開発スタッフ達のモデリングに対する情熱と物作りに対する熱意を直接体感できたことが大きいですね。研修の中で実際にモデリング中のアンプのA/Bチェックを体験しましたが、聴こえてくるサウンドはほとんど違いが分からないほど自然でした。実機回路の構成から調べ、それらを培われたモデリング技術によって再構築し再現する。技術者の方々の並々ならない努力を目の当たりにして、より一層「Helix」に対する理解が深まりました。



【Helix Expert Profile】
角本匡進(かくもと まさゆき)
兵庫県姫路市出身。京都の大学に進学した関係もあり、ミュージックランドKEY 京都店は当時から行きつけの楽器店だったという。現在は、同店でギター、ベース、エフェクト全般を担当。2019年夏、Line 6 米国本社研修課程を修了する。音作りに悩む顧客の対応については、実機の良さとギタープロセッサーの良さを両方理解したうえで、顧客の使用環境を考慮した的確なアドバイスに定評がある。

原稿協力:井戸沼尚也
写真:センキャメ

« 記事一覧に戻る
icon-arrow-up