TIPS/テクニック

阿部学のHelixトーク 第1回



『v2.10アップデートで強化されたBypassアサインについて』

Helixが発売されてから1年ちょっと。
幾度かのバージョンアップがされ、早くもバージョン2.10になりました。

ブログの第1回目は、このバージョン2.10で追加になった『Bypassアサインの機能強化』について個人的に解説してみたいと思います。

一見地味な機能に感じてしまいますが、実は凄く便利な機能なんです。
新たにBypassアサインに追加された中で特に実用的な機能、それは『EXPペダルでエフェクト・ブロックのON/OFFできる』というもの。

普通にフットスイッチを使ってエフェクトをON/OFFしても良いわけですけど、この機能の本領が発揮されるのは、そう、ワウペダルやワーミーペダルですよね。
この機能を使えば『つま先でグッと踏み込んでワウペダルON→ワウペダル奏法→つま先でグッと踏み込んでOFF』という手順がいらなくなります。
この、これまでは当たり前だった手順は、あまり気にならない方も多いかもしれませんが、僕は昔から気になる所がありました。

それはON/OFF切替時につま先で踏み込む時に生じる “一瞬の間” です。
特にOFFにする時は少し気になります。
それにもっと気になる事が…
ONにしたつもりでもONになってなかった事とか、意外にありませんか?
特にソロ時のアドリブでONにしようとした時にたまにやってしまうんですよね。
あのつま先のスイッチって、結構固いですからね。

しかし、この新しいBypassアサイン機能で、ワウペダルやワーミーペダルのON/OFFをEXPペダルにアサインすれば、ペダルを踏み始めた(動かし始めた)瞬間にONになり、すぐワウペダル奏法をする事が可能になります。
※このON/OFFになる位置は「Position」パラメーターで設定可。ON/OFFの入れ替えは「Bypass」ボタンで設定します。

特にEXPペダルをもう1つ追加した場合、かなり有効です。
例えば本体のEXPペダルはボリュームペダルとして設定、追加のEXPペダルはワウペダルやワーミーペダルとして活用。
そして踵を落とした状態でON/OFFの設定にします。
なので、このペダルは常に踵を落とした状態で待機させておきます。
そうすればワウペダル or ワーミーペダルを使いたい時に、このEXPペダルを動かせば瞬時にONになります。

でもこの方法だと、『踵を落としたらすぐOFFになってしまうんじゃ?』と思いますよね?
ワウペダルは踵を落とした部分まで使いますからね。

そうならないようにちゃんと工夫があります。
それには「Wait」というパラメーターを使います。
これを使えば、ON/OFF設定した「Position」の位置にペダルが到達してから、実際エフェクト・ブロックがON/OFFになるまでの時間が設定出来ます。

私ならこう設定します。手順は、
・ワウペダルをOFFの状態にする
・Bypassアサイン>「Switch」でEXPペダルをワウペダルに設定
・「Position」パラメーターでON/OFFを踵いっぱいまで落とした位置(1%)に設定
・「Wait」パラメーターでOFFになるまでの時間を長め(700msくらい)に設定
・ペダルは踵をいっぱいに落とした位置で待機。

これで、つま先でグッと踏み込まなくても瞬時にワウペダルが使えて、最終的にペダルを戻すだけでOFFになるという使い方が可能になります。

この機能、思っているより実践的に使える機能ですので、是非とも試してみて下さい!

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著者プロフィール: 阿部 学 (あべ まなぶ)
13才でギターを始め、バンド活動。
その後は六本木ピットイン等でのセッション活動や楽器メーカーのインストラクターを経て、女性ユニットZweiのサポートギタリスト、 ディズニーリゾートでのショー出演、セッション活動、ゲームミュージックのレコーディング活動等、精力的に活動。
最近ではLine 6のデモ演奏・セミナー、岩佐美咲(元AKB48)のサポートギタリスト、渡辺美奈代のアニバーサリーライブでのギター参加、他にギターレッスンにも力を入れている。

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